アニメ『薬屋のひとりごと』は、Season 1(第1期)が、2023年10月~2024年3月で、2クール連続で放送されました。その時、ちょうど観ていて、とても面白く、感動して泣けてしまう場面もあったり、深く印象に残っていました。
それで、Season 2(第2期)が、2025年1月~2025年6月でアニメ放送されていて(1月10日より7月4日まで毎週金曜、夜11時(6月27日は夜11時15分)から日本テレビ系(BSでも7月5日まで毎週土曜、夜10時30分からBS日テレ)で放送)、2クールめの終わりに近づき、謎の伏線がすべて繋がって回収されるのを機会に、記事にしようと思いました。
この記事では、Season 1から登場しているアニメ『薬屋のひとりごと』の子昌(シショウ)について、3分間で知ることができます。
アニメ『薬屋のひとりごと』の子昌(シショウ)に興味のある方は、ぜひ最後まで読んでいってください。
『薬屋のひとりごと』子昌とは?子一族とは?
今回、ご紹介するのは、アニメ Season 2のクライマックスに関わる『薬屋のひとりごと』子昌(シショウ)です。それでは、さっそく見ていきましょう。
子昌は、「子(シ)」の姓を持つ人物で、宮中でも警戒されている存在です。
彼が属する「子(シ)」一族とは、かつての女帝(先帝の母)や先帝に寵愛を受けて、高貴な一族として、漢字一字が与えられた名持(なもち)の一族のひとつの名家でありました。
子一族は、当時から禁止されていた奴隷貿易をしていましたが、女帝はそれを黙認する代わりに、後継ぎを増やすため、女官(にょかん)、侍女(じじょ)、宦官(かんがん)などを多く、後宮へ送り込ませ、後宮を拡大させていきました。子昌の婚約者であったものの、野心のあった神美(シェンメイ)が先帝の上級妃として後宮入りしたのも、いわば人質のようなものでした。
女帝や先帝が亡くなってからは、表にあまり出ない形で政治に関わっています。医術や毒、蘇りの薬!?にとても詳しく、今ではその力は表からは見えませんが、裏でひそかに動いています。また、昔、ロリコン先帝のお手付きで犠牲となった女官、侍女は一生、後宮から出られないため、その家族を含めて、その恨みから一族の陰謀に絡んでいることが徐々にわかってきます。恐ろしいですね。
子昌自身も、先帝の命令を聞く(娘を娶(めと)って先帝の孫を見せる)代わりに、宮中で宰相(さいしょう)にまで登り詰めました。それで、先帝からのお手付きのない、昔から好きだった上級妃の神美を下賜(かし)して故郷へ戻してもらいます。
しかし、恨みで変貌した神美が、一族の直系でもあるため実質的な頂点となりました。それがきっかけで、子昌は裏の世界に関わるようになります。子昌は婿養子であり、国では宰相で一族でも長であったものの、何の発言力もなく、償いを兼ねて、好きだった頃の昔の神美を追い求めて従ってゆくのでしたあ。悲しいかな、男の性(さが)ですね。
また、猫猫(マオマオ)の実父である漢羅漢(カン・ラカン)が「東の狐(きつね)」と呼ばれるのに対し、子昌(シショウ)は「西の狸(たぬき)」と称されることがあります。この狸という呼び名に、じっくりと機をうかがい、抜け目なく動く子昌の性格がよく表れていると、私自身、感じました。
『薬屋のひとりごと』子一族の陰謀とは?
物語が進むにつれ、『薬屋のひとりごと』子一族の動きが少しずつ見えてきます。とくに注目なのが、皇位をめぐる争いや、後宮での策略です。
神美を中心とした子一族は、後宮にいる女性たちの不満や恨みを利用し、少しずつ復讐の計画を進めていきます。神美自身も過去に先帝に人生を狂わされ、強い恨みを持っていました。
自分と子昌との娘である楼蘭妃(子翠の正体)を後宮へ送り込んだり、子翠の異母の姉である翠玲には後宮へ二度侵入させ、壬氏暗殺を実行させたり、
・浩然(こうねん)の中毒死(酒に塩を混入)、・倉庫爆破(キセルによる粉塵爆発と祭具の盗難)、・浩然後任の昏睡(海藻の毒)、・彫金細工師の急死(軟弱な祭具の制作を細工師へ依頼)、・中祀での皇弟暗殺
子昌には、壬氏を狩りを名目の理由として誘い出して新型の拳銃「飛発(フェイファ)」で暗殺を実行させるだけでなく、国の穀物や鉄などの金属の値段を釣り上げて、差額の財産を横領させ、故郷の住まいを城にして、爆弾や「飛発(フェイファ)」を造って、着々と戦争の準備も進めていました。
個人的に衝撃だったのは、「飛発(フェイファ)」という新しい銃を使って、子昌が壬氏を狩りの途中で暗殺しようとする場面です。それだけでなく、爆弾や兵器を作って、戦争の準備までしていたことに驚かされました。
アニメでは描かれていない部分も多いですが、原作やコミックを読むと、子一族の計画がどれほど大きく、深いものだったかが見えてきます。
『薬屋のひとりごと』子昌と、神美、桜蘭妃、翆玲との関係は?
『薬屋のひとりごと』子昌(シショウ)は、後宮の女性たちとも深いつながりがあります。
神美は、元々子昌と婚約していましたが、後宮に先帝の上級妃として来ましたが、幼い子が好きな先帝には相手にされませんでした。また、子昌に下賜されることになりプライドを傷つけられ色々な人に強く当たるようになってしまいました。
子昌は、かつて神美を本気で想っていましたが、今では神美の冷酷な面にも気づいており、複雑な気持ちを抱いています。私としては、かつて愛した女性に仕え続ける子昌の姿に、人間らしい迷いや哀しさを感じました。
娘の子翠(楼蘭妃)は、神美の命令で後宮に送り込まれ、操り人形のようにふるまいます。しかし本当の姿は、虫が好きで、猫猫に惹かれていく優しい少女。母のようになりたくないという強い気持ちを心の奥に秘めています。
翠玲は、先帝と後宮の侍女大宝との間に産まれた子供(翆玲の母)の娘になります。楼蘭妃と異母姉妹でありながら、神美の力に逆らえず、従わざるを得ない立場にあります。それでも義妹である子翠を大切に思い、守ろうとする優しさも見えます。
楼蘭妃は表向きは優雅で穏やかな妃ですが、裏では子一族とのつながりを思わせる言動もあり、彼女の正体も今後の鍵となりそうです。
『薬屋のひとりごと』子昌の声優は?
『薬屋のひとりごと』子昌(シショウ)の声優さんは?
子昌の声を演じているのは、ベテラン声優・俳優のチョーさんです。
代表作には『ONE PIECE』のブルック、『いないいないばあっ!』のワンワン、『NARUTO』のチョウザなどがあり、幅広い演技で知られています。
最初は、優しい印象のある、チョーさんが子昌を演じることに驚きましたが、実際に聞いてみると、柔らかさの中にある不気味さや威圧感が絶妙で、まさに子昌にぴったりの演技だと感じました。優しさと恐ろしさが同時ににじむ声の使い分けが、本当に見事です。
『薬屋のひとりごと』子昌(アニメ)まとめ
『薬屋のひとりごと』子昌(シショウ)は、作中でも特に重要な人物で、物語の裏側を動かすキーパーソンです。神美(シェンメイ)との関係、子翠(シスイ)という娘の存在、「子(シ)」一族としての役目など、彼の過去と現在は深く絡み合っています。
私が心を動かされたのは、子翠の想いです。母の神美のように恨みや策略に生きるのではなく、自分自身の生き方を選びたいという気持ち。そのまっすぐさが、物語の中のわずかな光のように感じました。
今後、アニメが進むなかで、子一族がどう動くのか、ぜひ注目してみてください。きっと、物語の見え方が変わってくるはずです。
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